手軽で楽しい!マーブリングにチャレンジ!
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#日々の保育
作成日 2020/02/04
更新日 2023/08/17
手軽で楽しい!マーブリングにチャレンジ!
大理石のような不思議な模様を紙に写しとる、マーブリングというアート技法をご存じでしょうか。
難しそうにも思えるマーブリングですが、実は100均で手に入るアイテムだけで簡単に楽しむことができるのです。今回は、子どもたちの創作意欲をかきたてるマーブリングに挑戦してみましょう。
目次 |
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そもそもマーブリングって何?
クレヨンや色鉛筆を使った製作に少しマンネリを感じている子どもたちに、ぜひとも紹介したいのがマーブリングです。まずは、マーブリングとはどのようなものなのか、くわしく確認しましょう。
マーブリング(墨流し)の魅力
マーブリングは、まだ筆やペンが持てない年齢の子どもたちも気軽に楽しめるアート技法です。水面に絵の具などを落とし偶然できた模様を紙に写しとります。
とても簡単なマーブリングですが、基本的にまったく同じ柄を作りだすことはできません。そのため、できあがった作品はすべて「世界にひとつだけのもの」なのです。
また、細かい作業が必要でないため、小さな子どもでも大人顔負けの美しい作品が作りだせます。
どのような仕上がりになるのかわからないワクワク感が、マーブリングの魅力のひとつだといえるでしょう。
保育園に通う時期の子どもたちは、発想がとても豊かです。子どもたちはできあがったマーブリングの模様を見て「何に見えるかな?」と思いをめぐらせます。
いつもとは違う楽しい製作活動に挑戦しながら、子どもたちの柔軟な想像力と無限の創作意欲を引きだせるのが、マーブリングの最大の魅力なのです。
手軽にできる!マーブリングのやり方
マーブリングには専用のセットが販売されていますが、100均で売られている商品でも代用可能です。手軽にできるマーブリングの方法をご紹介しましょう。
100均で揃える!材料について
マーブリングには、絵の具、画用紙、バットが必要です。基本的にはこの3つで作れますが、これだけではなかなか美しい作品が完成しません。
100均で買えるいくつかのアイテムを加えることがポイントです。
≪マーブリングの材料≫
- アクリル絵の具
- 画用紙(吸水性の高いもの)
- 紙が入るサイズのバット(深さ2cm程度あるのが望ましい)
- 紙コップ(使用する色の数だけ)
- スポイト(洗って使うのが面倒であれば、使用する色の数だけ)
- ろうそく(クレヨンでも可)
- フロート紙(画用紙を小さく切ったものに、クレヨンやろうそくを塗る)
- つまようじ
画用紙は子どもの手のサイズに合わせて、はがき大ぐらいのコンパクトなものが使いやすいでしょう。
アクリル絵の具は、発色がよくマーブリングに適している反面、衣服やテーブルに付くとなかなか取れません。
汚れてもかまわない服装に着替えさせる、新聞紙やブルーシートを敷くなど、子どもたちが心おきなくマーブリングを楽しめる環境を整えましょう。
もし可能であれば、洗濯のりを用意するのがおすすめです。洗濯のりを使うと水だけの場合よりも粘り気が出るため、小さな子どもたちでもマーブリングの模様がきれいに写しとれます。
マーブリングのやり方
実際の写真にそって具体的なマーブリングのやり方を説明します。
まずは下準備として、画用紙を小さく切り両面にろうそくを塗って、フロート紙を作ります。
※インクを水に垂らす際、このフロート紙を先に浮かべておき、フロート紙に対してインクを落とすことで、水の上にインクが広がりやすくすることができます。
バット一面に広がるよう、洗濯のりを注ぎましょう。
同量の水を加えます。
アクリル絵の具を紙コップに入れ、水で溶きましょう。このとき、できるだけ水の量を少なくするのが発色をよくするコツです。
パレットを使ってもいいですが、アクリル絵の具は汚れが落ちにくいので、後片付けの手間が省ける紙コップなどの使い捨て可能な容器を使うことをおすすめします。
バットにフロート紙を浮かせます。
フロート紙の端をめがけて、スポイトで絵の具を数滴落としましょう。
絵の具があっという間にバット全体に広がりました。間髪を入れず、すぐに次の色を用意しましょう。
同じように、フロート紙の端を狙って絵の具を落とします。
ふたつの色がきれいに混ざり合ってきました。
続けて3色目を入れましょう。うまく混ざり合わない場合は、つまようじで軽くかきまぜるといいですよ。
ふだん目にしない不思議な色合いに、子どもたちの手は止まりがちになりますが、時間をおくとどんどん濁った色に変わってしまいます。
紙を両手に持ち、もっともきれいだと思う模様の上にそっとおろしましょう。紙が濡れると端が丸まりやすくなりますので、やさしく押さえます。
さっと水面から引き上げると、こんなに美しいマーブリングのできあがりです。たくさんの色で作りたくなりますが、濁りをおさえるために3色程度にするのがおすすめです。
マーブリングにはいろいろな模様がある!
偶然できあがる模様を楽しむマーブリングですが、ちょっとした工夫で自分のイメージに近い柄を作りだせます。
さまざまな技法を使ったマーブリング
マーブリングには、基本的なやり方のほかにさまざまな技法や楽しみ方があります。保育園児でも簡単にできそうなものをいくつか紹介します。
つまようじ模様
つまようじを使って細かい模様を作ってみましょう。
バットに用意した色が広がったら、水面をつまようじでやさしくかきまぜます。
気に入った模様の場所にしっかりと狙いを定め、紙を置きましょう。
少しかすんだような趣のある模様ができました。手を動かす速さを変えたり、割り箸やくしの先などつまようじよりも太めのものでかきまぜたりしてもいいですね。
さまざまな工夫で浮かび上がる不思議な絵柄を楽しみましょう。
ワックス模様
整髪料のワックスを使って、模様を作る方法です。ゆるいワックスだと子どもたちの手がベタベタになってしまいます。固めのワックスのほうが取り扱いやすいでしょう。
指先にワックスを塗ります。小さい子どもはなめてしまわないように注意しましょう。
絵の具の広がった水面を指で静かになぞります。ワックスの油が水面に広がると、その部分が白抜きになるのです。
カラフルな部分と白い部分のコントラストが面白いですね。
型抜き模様
好きな形の型紙を作って、型抜き模様を染め出してみましょう。
少し大きめの画用紙を半分に折ります。
広げたときに思った柄になるように鉛筆で下書きをして、ハサミで切り取りましょう。
フリースタイルと同じようにバットの水面に絵の具を落とし全体に広げます。
まずは、先ほど用意した型紙をそっと置きましょう。
そして、型紙より一回り小さめの紙を上にのせます。切り抜いた形にそって、軽くて手で押さえるのがポイントです。
子どもたちもびっくりのきれいな型抜き模様ができあがりましたね。
いろいろな技法をミックス
このほかにも、マーブリングは工夫次第でさまざまな楽しみ方ができます。
先ほどのつまようじやワックスを使った模様づくりと型抜きの技法を組み合わせれば、こんなにすてきな作品が完成します。
母の日や父の日、敬老の日などのイベントの際には、子どもたちから家族へのメッセージカードにすると喜ばれるでしょう。
穴をあけリボンを通し、しおりにしてプレゼントするのもおすすめです。子どもたちの発想力で世界にひとつだけの驚きの作品を仕上げましょう。
マーブリングで子どもたちの製作意欲をかきたてよう!
まだ手先が発達していない保育園児たちにとって、筆やカッターなどを使った製作はハードルが高いものです。
そういった作品はどうしても保育士の手助けが必要なため、子どもたちは「自分だけでやりとげた!」という意識を持ちにくいでしょう。
その点、身近なアイテムで楽しく気軽に取り組めるマーブリングは、幼い子どもたちに自分で製作する喜びと達成感を教えてくれます。
ひとたび「創ることの楽しみ」を知った子どもたちは、今後、日常の製作活動にも積極的に参加するでしょう。保育園児の製作意欲を高めるマーブリングに、ぜひとも挑戦してみてください。
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監修者 PROFILE
和氣 タイ子 Waki Taiko都内の認可保育園にて園長経験7年、保育経験のべ30年以上のベテラン保育士。現在は研修など人材育成に注力。